オブジェクト指向UIデザイン──使いやすいソフトウェアの原理 WEB+DB PRESS plus
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タスクを起点として設計するタスク指向UI(動詞 -> 名詞)ではなく、オブジェクトを起点として設計するオブジェクト指向UI(名詞 -> 動詞)を導入することで、ユーザはモードから開放され、操作の自由度が増し、タスクを遂行しやすくなる。また、画面数を減らすことができるメリットもある。タスクからオブジェクトを抽出し、ビューに落とし込み、レイアウトパターンを適用する、といったオブジェクト指向UIの設計プロセスとそのために必要な知識を学ぶことができる。ワークアウトもあり、実際に手を動かして学ぶこともできる。オブジェクト指向UIのフィロソフィーと題して、GUIの歴史や哲学についても取り上げられている。
オブジェクト指向UIは画面を0から設計する際に知っておくと役に立つ知識だと思った。プロダクト開発に関わるエンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャー、全員が前提知識として共有できていると良さそう。他のアプリやサービスを見たり、これまでのエンジニアリングの経験からなんとなく画面設計をしていたプロセスがオブジェクト指向UIとして体系化され、原理原則を整理できた気がする。UI系の書籍は具体的な事例を取り上げることが多いし、ワークアウトもあるので、一定仕方がないが、全体を通して説明が少し冗長に感じた部分もあった。GUIの歴史、哲学の部分はコンパクトにまとまっていて、面白かった。